先日、海外の空港にいると、 乗務員が飛行機に乗り込む時間が、一般客の搭乗開始の10分ぐらい前と、けっこうギリギリになって搭乗することに、ふと考えたことです。
- 米国で話題となった「乗客の引きずり降ろし事件」
- 乗務員や機材のやり繰り
- フライトに必要な客室乗務員
- 海外航空会社の「プリフライトチェック」はいつ行う?
- 乗客が搭乗してから飛行機の不具合がみつかる某航空会社
- 乗務員の勤務時間にウルサイ?
- 聴きやすい、日本の客室乗務員の機内アナウンス
- 客室乗務員関連で参考になるサイト
米国で話題となった「乗客の引きずり降ろし事件」
2017年4月に起きた、アメリカのユナイテッド航空による、乗客の引きずり降ろし事件。
非番の乗務員を、その飛行機に乗せるために、一般客で満席だったにもかかわらず、乗客の一人を無理矢理降ろした様子が録画され、それがSNSに拡散され、話題となりました。
まるで暴徒制圧のような扱いで、乗客を引きずり出す様子をみると、問題となった航空会社のサービスの質の向上を願いたいです。
非番の乗務員を送らないと、次のフライトサービスを提供できない、という航空会社の事情でもあったのかもしれません。
乗務員や機材のやり繰り
飛行機などの機材や、パイロットや客室乗務員などのやり繰りは、航空会社にとって重要な業務の一つです。
パイロットがいても、飛行機がなければ、そのフライトを提供することができないし、逆に、飛行機はあるのに、パイロットがいなければ、飛行機は飛びません。
飛行機の機材番号で、その飛行機のフライト履歴をたどってみると、とくに日本の国内線の場合、1日のうち何回も飛び回っています。遊ばせるヒマを与えずに、フル稼働というようにも感じます。航空会社にとってみれば、飛行機が動いていないときは稼げていない状態ですので、収益機会の拡大に努めているわけです。
そういう状況で、機材トラブルなどで、飛行機が急に使えなくなると、影響は大きい。
機材だけでなく、パイロットや客室乗務員などの乗務員なども、その人ぐりのアサインは大変だろうなと思います。急な体調不良で、業務に就けなかったり、そういう不測の事態もあるでしょう。
フライトに必要な客室乗務員
機内でお世話になる客室乗務員は、一般乗客へのサービス係でありながら、保安要員も努めているという、日々大変な任務をされています。
空港の出発フロアにいると、日本の場合、大手日系航空会社の客室乗務員の皆さんがチームでまとまって、飛行機の搭乗口に向かっていく姿を見かけます。アジア系航空会社でも、民族衣装を着た客室乗務員のみなさんが、まとまって行動する姿をみます。
アジア以外の外国航空会社だとバラバラと乗り込んでるような場面を見ます。東洋と西洋の違いなのか、たまたまそういう場面に出くわしただけかもしれない。
この間、海外にいて気になったのが、乗務員が飛行機に乗り込む時間が、けっこうギリギリなんだな、ということです。
海外航空会社の「プリフライトチェック」はいつ行う?
日本の航空会社のフライトに慣れていると、一般乗客が搭乗するよりもだいぶ前に、乗務員が飛行機に乗り込んで、機内の準備をされているイメージがあります。いわゆる「プリフライトチェック」です。
先日、海外の空港にいると、海外航空会社が運行する飛行機への搭乗を待っていると、その飛行機に客室乗務員が搭乗され、しばらくしてから、機長と副機長の2名のパイロットも搭乗されました。
それから10分ほどして、一般乗客の搭乗が開始しました。
その10分の間で「プリフライトチェック」を終えたようにも見えないのですが。一般旅客が乗り込んできている時間帯で、並行して「プリフライトチェック」を行なっているのでしょうか?たしかに、いろいろと開けて、チェックしていたりしています。
日本の航空会社の場合、搭乗開始すると、客室乗務員が席の間などに立って、乗り込んできた乗客に、あいさつや案内などをされています。
作業効率的に見れば、スタッフのアイドルタイムとも見れるので、挨拶などをさせずに、搭乗時間帯に「プリフライトチェック」などの作業を行わせる、ということもあるかもしれません。
ちなみに、「一般乗客の搭乗開始●●分までにチェックを終わらせなければならない」というような、何かそういう乗務員マニュアルでもないか探してみましたが、今のところ見つられませんでした。
乗客が搭乗してから飛行機の不具合がみつかる某航空会社
子どものころ、海外に住んでいて、海外航空会社N航空をよく使っていて、そのとき、搭乗してから、「機体不具合がみつかり、ちょっと待ってくれ」ということが何度かありました。あるときは「操縦席のコンピューターの基盤を入れ替えるから、待ってくれ」とか。
経費削減のため、機体整備費をケチことで有名な航空会社だったので、そういう場面はよくありました。
そういうときでも、乗客は飛行機の外に降りることができず、不具合が解消され、飛行機が飛び立つ準備が整うまで、機内で座って待っています。
乗客が一人でも降りると、再度、すべての乗客の搭乗手続き・荷物チェックからやり直さないといけないため、極力、外に出さない、という話を聞いたことがあります。(真偽のほどはわかっていません。)
乗客が搭乗する前に確認しておけば、こういうことはならないのではないのか、と思うのですが。今から振り返れば、今回のような、出発ギリギリに飛行機に乗務員が乗り込むスタイルだったのではないかと思います。
乗務員の勤務時間にウルサイ?
とある航空関連のドキュメント番組を見ていたら、海外航空会社では、乗務員の勤務時間の管理がウルサイらしく、所定の勤務時間を超えてしまうと、業務ができないという話があるそうです。
余計な業務時間もカウントしないように、乗務員の搭乗時間をギリギリにしているのかもしれません。経営効率にシビアな海外航空会社の特徴なのかなと思いました。
前述のような、一般乗客が搭乗開始したら、総員挨拶でお迎えする。その前に所定の作用は済ませておくかどうか、というような、日本と海外でのオモテナシの考え方の違いとも思います。
と思っていたら、
先日、日本の国内線の搭乗口で、しばらく見ていたら、日本の航空会社でも、乗務員の皆さんがギリギリで乗ってくる場面に出くわしました。一般乗客が搭乗する20分前ぐらいです。飛行機の機材の到着が遅れたのか、何か理由があったのか。でも、挨拶準備は万全でした。
聴きやすい、日本の客室乗務員の機内アナウンス
客室乗務員といえば、日本の客室乗務員の機内アナウンスは、聴きやすい。
海外の外国航空会社のだと、声が割れて、響く感じ。機長のアナウンスも同じような感じで響きます。
日本の客室乗務員は、マイク(電話の受話器のようなもの)の独特な持ち方と話し方が、聴きやすいアナウンスになっているのだと思います。あの作法も、なるべく丁寧なアナウンス方法はないのかと模索した、日本人のオモテナシ精神の賜物と思います。
ここまで書いていたら、「ハッピーフライト」を見たくなりました。
客室乗務員関連で参考になるサイト
Have a good flight! ✈