2026年4月、飛行機に乗り慣れている人ほど見落としやすい“地味だけど効く”ルール改定が入りました。
国土交通省航空局の要請を受け、定期航空協会は機内持ち込み手荷物に関する業界統一ガイドラインを見直し、2026年4月1日から適用。ANAやJALもこの新ガイドラインの案内を公開しており、狙いは、スムーズな搭乗による定時運航の確保と、収納棚からの手荷物落下などによる負傷リスクの低減です。

いつもの出張バッグ、いつもの修行セット、
いつもの「まあこれくらいなら大丈夫でしょ」。
その感覚が、4月以降は少し危ないかもしれません。
特に、出張などでJALやANAで全国を飛び回る人ほど、
「PC入りの重いサブバッグ」
「帰りに増えるお土産袋」
「優先搭乗できるから何とかなる」
という油断が積み重なりやすいもの。
ですが新ガイドラインでは、
“何を持ち込めるか”だけでなく、
“どこに収めるか”“自分で収められるか”まで、
かなり明確になりました。
2026年4月1日から何が変わる?
今回の改定で大きいのは、従来からあった「機内持ち込みは身の回り品1個+手荷物1個の合計2個まで」「サイズや重量は各社規定による」という枠組み自体は維持しつつ、新たに2つの考え方が明文化されたことです。
それが、
1. 身の回り品は前の座席の下に収納できる大きさであること
2. 手荷物は自分で上の棚に収納できるサイズ・重さであること
の2点です。
定期航空協会のリリースでは、これらが新ルールとして示され、適切に収納できないと判断される荷物は貨物室で預かる場合があるとも明記されています。
つまり、これまでのように「サイズ規定内ならとりあえず持ち込める」ではなく、
“実際にその場で安全かつスムーズに収納できるか” が問われる流れになった、ということです。
新ルールの「ここが厳しい!」3つのポイント
① 「自力で棚に上げられること」が明文化
いちばんインパクトが大きいのはここでしょう。
新ガイドラインでは、機内へはお客様ご自身で上の棚に収納できるサイズ・重さの手荷物を持ち込むよう求めています。
さらにJALも、規定内の荷物でも機内収納スペースに適切に収納できないと判断した場合は、搭乗ゲートや機内で貨物室預かりとなる場合があると案内しています。
これまでは「CAさんに少し手伝ってもらえばいい」と考えていた人もいたと思います。
でも2026年4月以降は、その感覚は通用しにくくなりそうです。
とくに危ないのは、
- 35L級のバックパックにPCや充電器を詰め込みすぎたケース
- 機内持ち込みサイズのキャリーでも、中身が重くなりすぎたケース
- 小型機利用なのに大型機感覚で荷物をまとめたケース
このあたり。
JALは
100席以上の機材で55×40×25cm以内・合計10kg以内、
100席未満では45×35×20cm以内・合計10kg以内
と案内しており、機材によっては規定内でも収納しにくいケースがあります。
② 身の回り品(サブバッグ)は「前の座席の下に入る大きさ」へ
今回の改定で、地味に効くのがこの項目です。
新ガイドラインでは、ハンドバッグやショルダーバッグなどの身の回り品は、前の座席の下に収納できる大きさの範囲内とされました。これは新設ルールです。
出張の旅客にありがちなのが、
「キャリー1個+PCトート1個なら2個だからOKでしょ」という発想。
でも、そのPCトートや大きめのボストンが足元に収まらないサイズなら、今後はかなり見られやすくなります。
特に注意したいのは、保安検査後に増える紙袋です。
JALの国際線案内でも、ショッピングバッグやハンドバッグなどの身の回り品1個+手荷物1個の合計2個までと明記されており、協会のガイドラインでも基本は同じです。つまり、お土産袋も“ノーカウント”ではありません。
③ モバイルバッテリー制限は「4月中旬」から!
国交省は2026年2月27日、モバイルバッテリーについて
- 機内持ち込み可能なのは160Wh以下で2個まで
- 機内でモバイルバッテリー自体への充電をしないこと
- モバイルバッテリーから他の電子機器への充電をしないこと
という変更案を公表し、適用開始は2026年4月中旬予定としています。
なお、国交省自身が「ICAO理事会での審議・採択結果により改正内容が変わる可能性がある」と注記しています。
すでにJAL/ANAの公式案内では、2025年7月から
- 頭上収納棚にモバイルバッテリーを入れない
- 機内で充電する場合は、常に確認できる場所で行う
という運用が案内されています。
お土産袋が要注意!!
空港でラウンジを出て、搭乗前にお菓子やご当地グッズを買う。
これは飛行機に乗る人にはあるあるな出来頃ですが、そのお土産の袋は今後ますます無視できません。
ガイドラインの基本はあくまで身の回り品1個+手荷物1個の合計2個。
しかも、JALの案内でもショッピングバッグは身の回り品の例として扱われています。
つまり、キャリーケースに加えてPCバッグを持ち、さらにお土産袋を提げていれば、見た目以上に“3個持ち”判定されやすいわけです。
「空港で買ったものだからセーフ」ではなく、
“機内に持ち込むなら全部カウント対象になり得る”。
この意識は、4月以降かなり大事です。
JALは一足先に“機内で荷物を増やさない”方向へ動いていた?
ここでひとつ、見逃せない動きがあります。
JALは2026年3月1日から国内線の対面機内販売を終了し、オンラインでの機内販売へ一本化しました。公式には、利便性向上や環境負荷軽減、限られた機内空間・時間の制約を超えた新しい購買体験の提供が目的とされています。
いまのところ、JALが公式に
「4月の手荷物ルール厳格化を見越した布石です」
と明言しているわけではありません。
ただ、見方を変えればこれは、“機内で新たに荷物を増やさない”という流れに沿った施策です。
4月1日からの新ガイドラインでは、
- 身の回り品は前の座席下に収まるサイズ
- 手荷物は自分で上の棚に収納できること
がより明確に求められるようになりました。
そう考えると、JALの国内線機内販売のオンライン一本化は、結果的に“機内でモノを増やさず、搭乗から着席までを軽くする”方向を先回りしていたようにも見えます。
Have a good flight✈