「国際線乗り継ぎ割引運賃」が、2016年9月30日をもって利用終了。
- 「国際線乗り継ぎ割引運賃」とは?
- 5,940円で日本全国飛び放題
- 10万円ちょいで「サファイア」ステータスが可能だった
- マイル修行者が愛用していた「国際線乗り継ぎ割引運賃」
- 2つの国際線の航空券で4つの旅行が可能
- 2016年9月30日で「国際線乗り継ぎ割引運賃」が廃止
- ルールが厳しくなる「国際線乗り継ぎ割引運賃」
日本航空・JALでの残念なお知らせです。
「国際線乗り継ぎ割引運賃」が、2016年9月30日をもって利用終了となりました。JALのWebサイトでの「お知らせ」などで、大きなアナウンスもなく、こっそりとなくなりました。
「国際線乗り継ぎ割引運賃」とは?
国際線の航空券に、その国際線区間の前後に、国内線の区間を追加できるというものです。
どういうものかというと。。。
日にち | 区間 |
---|---|
B月T日 | 東京 → 韓国 |
B月T+3日 | 韓国 → 東京 |
という、「東京=韓国」往復する、本体となる国際線の航空券があったとします。
この前後に、「国際線乗り継ぎ割引運賃」として、国内線の区間を、以下のように追加できます。
日にち | 区間 |
---|---|
A月T日 | (国内区間)東京 → 札幌 |
B月T日 | 東京 → 韓国 |
B月T+3日 | 韓国 → 東京 |
D月T日 | (国内区間)東京 → 福岡 |
つまり、一つの国際線の航空券に、2つの国内線を追加できたわけです。ただし、国際線は「韓国・中国・台湾・香港路線」のみ。
5,940円で日本全国飛び放題
「国際線乗り継ぎ割引運賃」では、この国内区間の運賃が片道5,940円。なお、石垣島などの沖縄離島の場合は片道10,800円でした。
国内線は、正規の割引普通運賃が10,000-25,000円はするので、かなりオトクになります。
そして、積算マイルも100%という、かなりコスパの良い運賃でした。
10万円ちょいで「サファイア」ステータスが可能だった
「国際線乗り継ぎ割引運賃」で、「東京=沖縄」の区間を飛ぶと仮定すると、
仮に、サファイアステータスを狙うとして、50,000FOPを達成するのに、
普通席ならば、50,000FOP ÷ 2,368FOP = 21.11 ≒ 22回
費用としては、22回 × 5,940円 = 130,680円
なんと10万円ぐらいで、「サファイア」ステータスを達成できてしまいます。
注意:実際には、本体の国際線部分が必要なので、これ以上に費用はかかります。また、初搭乗ボーナスFOPなども実際は加算されるので、登場回数は、これほどは多く必要はないでしょう。
マイル修行者が愛用していた「国際線乗り継ぎ割引運賃」
このように、「国際線乗り継ぎ割引運賃」を使うと、航空会社のステータスアップに必要な、FLY ON ポイントなどの獲得単価を、かなり下げることができ、経済的でした。
マイル修行を行う人が、よく利用していた運賃だと思います。以前、こちらでもご紹介しました。
さらに、
「国際線乗り継ぎ割引運賃」を応用すると、こんなことも可能でした。
2つの国際線の航空券で4つの旅行が可能
日にち | 区間 |
---|---|
A月T日 | (国内区間)東京 → 札幌 |
B月T日 | 東京 → 韓国 |
B月T+3日 | 韓国 → 東京 |
D月T日 | (国内区間)東京 → 福岡 |
日にち | 区間 |
---|---|
A月T+3日 | (国内区間)札幌 → 東京 |
C月T日 | 東京 → 台湾 |
C月T+3日 | 台湾 → 東京京 |
D月T+3日 | (国内区間)福岡 → 東京 |
この2つの航空券で、以下のような旅程となります。
国外2カ所・国内2カ所計4カ所の旅行が可能となります。
A月 | 札幌旅行 |
B月 | 韓国旅行 |
C月 | 台湾旅行 |
D月 | 福岡旅行 |
費用的にも、国内区間は往復で約1万円の費用となるので、国内区間の航空券を単体で買うよりも、かなりオトクになっています。
なお、この方法の弱点として、航空券を一度発券してしまうと、「スケジュールの変更ができない」という問題があります。帰国後の国内区間に限り、前の便に振り替えができるだけです。
2016年9月30日で「国際線乗り継ぎ割引運賃」が廃止
しかし、残念なことに、こういうことが、今後はできなくなりました。
なお、「国際線乗り継ぎ割引運賃」は無くなりましたが、「国際線の国内線区間」は利用できます。つまり、国際線の搭乗24時間以内の乗継という形であれば、同じようなことが可能です。
ルールが厳しくなる「国際線乗り継ぎ割引運賃」
「国際線乗り継ぎ割引運賃」は、ここ2年ほどで、ルールがかなり厳しくなってきています。
2015年4月から、シンガポールなどの東南アジア路線で利用不可。韓国・中国・台湾・香港路線では引き続き利用可能。
2016月10月から、韓国・中国・台湾・香港路線も利用不可に。
全路線で「国際線乗り継ぎ割引運賃」が使えなくなり、実質的に「国際線乗り継ぎ割引運賃」が消滅したということだと思います。
しかし、航空会社の視点で見てみれば、こういう「国際線乗り継ぎ割引運賃」の利用が増えると、結果的には「客単価の低下」となってしまいます。「国内線だけの利用ならば、本来の国内線価格で航空券を買ってほしい」という判断に至るのは当然かもしれません。
Have a good flight! ✈